2012年に制作した、記念すべき猫作品の第一弾です。
当時飼っていた愛猫「ナーコ」様にモデルになっていただきました。
それまでは風景や人物、魚など様々なモチーフを描いてきましたが、
ふと「猫はあまり描いたことがないな」と思い、
当時溺愛していた愛猫を描いてみようと思い立ちました。
まずは写真撮影。
愛猫を観察した結果、「見上げている構図が可愛いかな」と思い、
家族にも協力してもらって理想通りのアングルの写真を撮影することができました。
そして制作開始。
F10号のパネルに画用紙を水張りし、
鉛筆で下書きを始めました。
本来おおまかな輪郭線だけで充分なのですが、
夢中で描き進めるうちについつい熱がこもり、
描き込みが進んですっかりデッサン作品になっていました。
私は基本的に絵の具を薄めに塗るため、
この時に描いた鉛筆の陰影は完成まで残りました。
(結果的には良かったと思います)
アクリル絵の具で着色開始。
水彩画風に薄く塗り重ねていき、
所要時間8時間ほどで完成しました。
自分としては非常に短い時間で描き上げたつもりでしたが、
夢中になって楽しく描けたことを覚えています。
さらに周囲の評価も想像以上に高く、
「猫の絵は自分に向いているのかもしれない」と初めて実感したのもこの頃です。
現在でも一番のお気に入りで、
自分が猫の絵を描き続けるきっかけとなったこの作品。
タイトルは「我が家の王女様Ⅰ」です。
(Ⅱはまた後日)
きっと生涯手放すことはないと思います。
その後ナーコ様は9歳で虹の橋を渡りましたが、
私に絵の道を志すきっかけを与えてくれた大事な家族でした。
ありがとう、ナーコ様。
猫画家への歩み①

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