前回、猫カフェ初体験について書きましたが、
そこで撮影した写真は100枚以上。
描きたい題材が尽きることはありません。
次作は少し変わった構図の絵が描きたいと思っていました。
戦利品の写真をあさっていたところ、
短い足でしっかりと立ち上がるマンチカンが視界に飛び込んできます。
猫らしからぬ立派な立ち姿を見て「これだ!」と決めました。
立ち上がっている様子をはっきりさせるため、
前回とは違い地面を描いて空間を表現しました。
右上にある光源を意識して背景の色味を決定し、
主役である猫の描き込みも前回よりも増やしています。
「小さく、細かく、速く」を意識して
フワフワとした毛並みを描き込み、
約10時間かけて、猫画3弾が完成。
耳や脚や、しっぽなどそれぞれのパーツがくっきりと際立っており、
ほぼ想定通りの仕上がりだったと記憶しています。
特に楽しかったのは、一本一本毛を描き込む作業です。
何十本と描き込む→上から薄塗りしてなじませる
→描き込む→なじませる…を繰り返しています。
よくある失敗が、
夢中になって描き込んでいる内に
描き込んだ箇所すべてが前に出てきて主役になってしまい、
全体的に遠近感や立体感がなくなるというケースです。
その対策として、
今回のように「なじませる」という工程を取り入れたり、
「あえて描き込まない」ことなども必要だと思っています。
…とここまで偉そうなことを書いていますが、
はっきり言ってまだまだ「画家」として
通用するレベルだとは思っていませんでしたし、
あくまで「今の自分のベスト」が尽くせたという段階でした。
会社員としての本職が楽しくなってきた時期でもあったため、
「画家になりたい」などとはまったく考えていませんでした。
そんな野望が芽生えるのは、まだまだ先のことです。
しばらくは、趣味の範囲での制作活動が続くことになります。
猫画家への歩み③

コメント